過敏性腸症候群

和鍼治療院の症例

過敏性腸症候群の症例

過敏性腸症候群 症例

20代 男性 Aさん

 

はじめてAさんが治療に来られた時の症状は、急性の腰痛でした。
歩くのも困難な状態で、痛みで顔が歪むほどでした。
問診表への記載も痛みのため手短に終えるしかなく、すぐに体表観察へと進みました。
体表観察を進めていくと、次から次へと腰痛とは別の身体の異状を捉えることができました。
ご本人から口に出されなくても、腰痛以外にも様々な症状を抱えておられることが私にはわかりました。
体表観察から得た情報を元に、総合的に判断して、腰痛の原因が消化器と関係していることがわかりました。

幸い、鍼を用いて消化器を調整したところ、腰痛はかなり軽減することができました。

痛みはほとんど無くなり、歩いても痛みが出ることはなくなりました。

 

腰痛が落ち着いたところで、体表観察から気になっていた身体の状態についても治療をすることを提案しました。
その一つが過敏性腸症候群です。


今回の腰痛と関係しているのは消化器でした。

ツボの状態と顔の皮膚の色ツヤから判断して、かなり昔から消化能力が低下し、便の状態にも影響していることが推測できたので、腰痛の治療をしながら、食事の内容と二便の状態を詳しく問診していました。
すると、油で揚げたモノを食べると体調を崩すこと、味付けの濃いものでは下痢をすること、軟便か下痢が続いていること、体調が悪いときに痔ができることなど、問診表には記載されなかったことをたくさん聞くことができました。

普段から仕事のストレスによっても体調が左右されており、ご本人もその事はよく理解されているようでした。
消化器を治したくて、いろんな病院を訪ねたそうですが、薬以外の治療法がなく、その効果も全くなかったため、治療を諦めていたそうです。


そのため、私から鍼灸治療が体調改善に効果的であることを説明し、腰痛治療と平衡して、過敏性腸症候群を治療することを提案したのですが、腰痛の治療効果に納得してくださって、消化器の調整を託してくださいました。
腰痛は三回目の治療の際には完全に治癒し、以前から抱えている腰部のだるさが依然として残りました。

これは、学生時代のある夢を叶えるため、睡眠を取らずに無理を重ねたときからはじまった症状のようで、これが原因で徐々に体調を崩してしまい、結局は夢を追うことを断念せざる追えませんでした。
その時の身体へ与えた負担が依然として残っていて、生命力が低下が著しく、日々の生活にも大きな影響が出るほどです。

ストレスによる緊張、低下している生命力、そして機能低下している消化能力を上げることが体質改善のために大切であることが明確でした。


週一回のペースで治療を続けたところ、八週目には便の状態が良くなり、バナナのような便がきちんと出るようになりました。
痔も徐々に良くなって、同じ頃に完全に治りました。
その後しばらく調子の良い状態が続いたのですが、仕事が忙しくて睡眠不足になったり、ストレスに感じることが増えたりすると、軽い下痢になったり、痔が出たりすることが、時折あります。
それでも以前に比べると、発症する頻度も、症状の程度もかなり軽くなり、治療することですぐに良くなるほどです。

現在では生命力もしっかりして腰のだるさは感じなくなり、消化能力は順調に回復して下痢を繰り返すことはなくなりました。