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和鍼治療院の症例
関節リウマチ
70代 女性 Tさん
30代の頃から手の指にこわばりと痛みを感じはじめる。
血液検査でリウマチ因子が高く、炎症反応もあることからリウマチと診断される。
40歳を過ぎた頃から指の変形がはじまり、両手の指先のすべてに痛みが出るようになる。
60代になって、左の股関節に異常が現れる。
関節リウマチとの相関性は不明であるが、股関節の改善が絶望的であるとのことで、人工関節を入れる手術を行う。
手術の後、リハビリに励むも股関節の痛みが改善せず、歩行に異常が残る。
「手術は成功している」と医者に言われて、股関節の状態をどのようにして治せば良いのかわからず、途方にくれる。
知人から鍼灸治療を紹介してもらい、股関節の治療のために鍼灸を受けることに決める。
当時60代だったTさんは、左の股関節の手術を終えて半年が経っていました。
股関節と腰痛がひどく、坂道を自分の足で上がることができない状態でした。
両手に関節リウマチによる変形があり、しかもパーキンソン病による手のふるえがありました。
呼吸器には喘息があり、常に咳が出て、夜間にも激しく咳があります。
目には緑内障があり、パーキンソン病の薬による副作用とのことでした。
右肩には肩関節炎(五十肩)があり、夜間は激痛で眠ることもできないほどです。
東洋医学には、「異病同治」という言葉がり、「異なる症状であっても、根本原因が同じであれば共通する治療で対応できる」ことを意味します。
Tさんの場合、それぞれの症状が長年にわたって慢性化していることや、そのどれもが重症化していることもあり、病の根本を探ることが非常に困難でした。
ひとつひとつの症状がどのように改善していくのかを、治療をしながら細かく観察することで、少しずつそれぞれの症状の根本原因が明らかになっていきました。
関節リウマチに関しては、気滞と腎虚が原因であることがわかりました。
さまざまな症状に悩んでおられたTさんでしたが、関節リウマチに関しては、比較的早期に症状が改善し、西洋医学の薬を飲む必要がなくなりました。
現在では、喘息も、パーキンソン病も、股関節、腰痛、五十肩も改善し、それぞれの薬を飲むことや貼ることは必要でなくなりました。
薬を止める際のリバウンドもなく、順調に改善できたことがなりよりです。
残念ながら薬の副作用で生じた緑内障だけが改善できず、手術をすることになりました。
鍼灸治療を始めたころには、すでに視野狭窄がありましたので、数年後、手術は必要になるとご本人にも話はさせていただいておりました。
緑内障は薬の副作用によって生じたため、鍼灸治療では困難でした。
体調管理を兼ねて、10年を経た現在も治療を継続しておりますが、関節リウマチの再発はほとんどなく、指の変形も進行が止まっています。
このように鍼灸治療は、副作用がなく、あらゆる症状に対応できますので、非常に優れた治療法であることが分かっていただけるのではないでしょうか。
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