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肩こりの鍼灸治療例

和鍼治療院の症例

肩こりの症例

大阪本町鍼灸の肩こり治療

 

50代 女性 Hさん

 

足のふくらはぎの痛みで来院されたのですが、肩こりがあまりにもひどい状態でしたので、足の治療と同時に、肩こりと関係する内臓の調整を行うことになりました。

肩は鉄板のようにカチカチでしたが、ご本人には肩こりとしての自覚症状がありません。

血圧やホルモンバランスに問題が出ていないか気になっていたのですが、問診の内容では特に異常はありませんでした。


治療を継続すると、ふくらはぎの状態は徐々に改善し、痛みも完全に消失しました。

ところが、肩こりがなかなか良くなる様子がありません。

体表観察と治療経過から、肩こりには少なくとも三つの原因が関係していることがわかっていました。

そのどれもが重症で、その中でもとくに気になっていたのが、「内熱」です。

内熱とは、身体内部に潜んでいる熱のことで、東洋医学においては病理産物になります。

慢性的に炎症がどこかにあることを示しているので、何らかの病気が進行中である可能性があり、きちんと取り去る必要を感じていました。

自覚症状がないからといって、放置しておくと、後々大きな病気を招くことがあります。

内熱にはストレスが関係していることが考えられ、肝臓の調整にも重点を置いていました。

 

治療を始めて半年が経過した頃、背中から腹部に帯状疱疹が発症しました。

あまりに突然だったことと、恐れていたことがこのような形で現実になったことに、Hさんも私も驚いてしまいました。

さらに帯状疱疹が出た場所は、ストレスと関係するのツボ周辺に偏っており、東洋医学的な診断がいかに正確であるかを再確認したほどです。

帯状疱疹は、ヒリヒリしたような痛みと深部に差し込むような痛みの両方があるため、痛みで夜も眠れないほどだったようです。

それでも治療後は痛みと発赤が軽減し、幸いにして、七回の治療で完治できました。

治療内容は、帯状疱疹も内熱が密接に関係しているため、肩こりの治療とほとんど変わらず、内熱を取り除く治療をさらに強化したところが違うだけです。


帯状疱疹が完全に治癒した後、さらに驚くことがありました。

鉄板のような肩こりの質が一変し、見違えるように頚や肩の筋肉が柔らかくなりました。

さらに、慢性的に存在していた内熱が消失し、体質が変化した可能性を感じました。

ご本人も、帯状疱疹が改善してから体調が良くなり、以前ほど身体がしんどく感じなくなったそうです。

 

単なる肩こりと思っていても、積み重なった疲労やストレスが関与し、深部に病気がかくれていることがあります。

Hさんの症例は、まさにそれを物語るものでした。

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