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 炎症と病気の関係 

  病気と炎症

 

私たちは生涯において元気を損なう時があり、その際に病気になります。

病気になると何らかの症状が身体にあらわれますが、どのような症状が出るかは、その時の身体の状態、身体に影響を与えた刺激によって千差万別です。

どのような症状でも心身にストレスを感じさせ、苦しみや悩みの根源となるため、私たちは心安らかに生活することが難しくなります。

しかしその一方で、その不快さによって私たちは身体の異常に気づくことができ、身体を修復するための治療を選択することもできます。

そして、病気による不快な症状には、必ず共通する現象があります。

それが「炎症」です。

   炎症とは何か

 

人体の炎症は、刺激物によって引きおこされた強い細胞障害の現れです。

局所における血管、リンパ管、組織細胞らの複雑な反応からなり、有害な刺激物を炎症局所に固定し、最後にはこれを破壊しようとする反応と考えられます。

このことは、局所を犠牲にして、全身を守ろうとする免疫機能の重要な機転とも捉えることができます。

本来、炎症は健康状態へ回復するための一時的な反応であり、病気が治る過程において必ず生じる防衛反応なのです。

炎症があることで、炎症を治める働きが始まり、病巣が取り除かれて、元気へと回復します。

この視点から病気をみると、治療において、上手に炎症をコントロールすることが重要であることがわかります。

  年齢と炎症の関係

 

最近は、水ばなを垂らしている子供を見ることがかなり減りました。

水ばなを垂らすということは、風邪などのウイルスに感染していることであり、身体においては、炎症があって、免疫機能が働いていることを示しています。

子供たちが鼻をかむことが出来ないことや、あまり意識しないこともあるのですが、水ばなを頻繁に流すのは、それだけ炎症をおこしている機会が多いことを示しています。

子供たちは、免疫システムがまだ完成されていないので、ウイルスや菌に感染することで炎症を繰り返しながら、思春期から青年期の丈夫な身体を獲得していきます。

20代半ばから成長ホルモンの分泌がピークを迎えますので、そのあたりが一番元気に溢れていて、もっとも健康な状態にあるといえます。

それを過ぎると徐々に老化が始まり、加齢と共に、獲得した免疫能力を少しずつ失い続けることになります。

老化による失調症状が炎症を引き起こすことになり、生活習慣と関連したり、幼少期の疾患(小児喘息)を再発させたりする原因になります。

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