2015 風邪について
先月の体育の日を経て、この三週間は風邪の治療をすることが非常に多かったように思います。 秋も少しずつ深まってきて、朝晩と日中の温度差に大きな開きがあるため、体調維持や管理が難しいことが理由かもしれません。 体育祭や文化祭などのイベントが盛んに行われる時期であり、日本においては収穫の大切な時期で、各地はお祭りで賑やかになる時期です。 そのため、日常の疲れが蓄積しやすいことも考えられます。 「風邪は万病のもと」と呼ばれるように、咳、のどの痛み、頭痛、関節痛、胃腸障害など、それに伴う症状が非常に多い特徴があります。 それゆえに、現代医学では、それぞれの症状への対処療法が風邪の治療となり、風邪本来を治す方法は見当たりません。 風邪を治すためには、我々が備えている自然治癒力に頼るしかないのであります。 一方、東洋医学では、「風邪を治せて一人前」と言われています。 鍼灸治療でかぜが治せることを知ったのは、国家資格を取得してからでした。
それでも、なかなか鍼灸の効果を信じることができずにいたのですが、脈診ができるようになるにつれて、少しすつ風邪の治療を理解できるようになり、東洋医学への知識も深まっていきました。 それにつれて、風邪引きを治せればあらゆる病を治せる理由もわかるようになりました。
簡単な風邪もあれば、非常に治療が難しい風邪まで千差万別であります。 民間療法でもいろいろと話題になる風邪治療ですが、風邪治療には欠かせない重要なポイントがいくつもあるので注意が必要です。 例えば、喉の痛みが激しいときに、身体を温めるだけでは症状は楽になりません。 寒気がひどく、高熱がある場合、温める方が良いのか、熱を下げる方が良いのか、判断に迷うことがあるのではないでしょうか。 風邪が長びいたのちに、耳鳴りがして、急にめまいが出たりすることもあります。 風邪は症状の変化が速く、素早い対応と的確な治療が必要です。 治癒力がしっかりとしていれば自然に治ることもあり、慌てることもありませんが、間違った対応や、日ごろの不養生のために、風邪をこじらせて長びくことも多いのです。 風邪にまつわるエピソードをいくつかご紹介いたします。