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花と美 4

最後に「百合」の花のお話です。 ユラユラと揺れる百合の花を、優雅に歩く和服の女性に喩えているとされています。 美しさの表現も漢方的に考えると、揺れることは「ふらつき」と関連します。 この場合のふらつきは、「気の不足」によるものとして考えてみます。 東洋医学では、気が不足することを「気虚」と呼び、疲労や睡お眠不足が原因となります。 疲れて元気が出ない方に、耳鳴り、難聴、めまい、足腰に力が入らないなどの症状で悩む人が多いです。 「美人薄命」と言いますから、百合の花のように美しい人は生命力に注意が必要かもしれません。 生命力や体力に関係する臓腑は、「腎」にあたります。

気虚の状態が長くなると、腎の気に影響が出て、「腎虚」となります。 「肝腎要」とありますが、腎は五臓六腑すべての基礎と言えるところで、身体を酷使することで強く影響を受けます。 腎は、津液と関係があり、身体を潤す機能である「水」をコントロールする臓の一つです。 人体の7割は水分と言われるように、生命を育む水に関係するため、非常に重要です。 身体は活動しすぎると熱を帯びるようになり、それによって水分が消耗し、水が欠乏する「陰虚」の状態へバランスを崩します。 陰虚になると、「肺」や「心」の臓へ影響が及び、咳が止まらなくなったり、動悸が出たりします。 精神的に不安になりやすく、睡眠が浅くなったり、夢を多く見たり、焦燥感が出たりします。 百合(ユリ)は、生薬としては゛ビャクゴウ゛と呼びます。 滋陰生津作用に優れているので、陰虚によって生じた熱(虚火)を鎮めるために用いられます。 滋陰とは、身体を潤すことで、「陽」に偏ったバランスを「陰」に引き戻す役割を意味します。 産まれた時には身体の8割近くが「水」と言われていますが、老化と共にその割合は減少し、6割ぐらいまでになるそうです。 潤いのある張りのある肌は、保湿が大切であり、滋陰との関係を考慮することも重要です。

陰虚は美容の妨げになりますから、゛ビャクゴウ゛は女性にとって、とても大切な生薬と言えます。