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鍛練とホルミシス (丁)


ホルミシスは、ホメオスタシスのように身体を健康な通常の状態に戻すことではなく、より良い状態へと高めることを意味します。 ボディビルダーがウエイトトレーニングで鍛えることをみてみると、特定の筋肉にストレスを加えていき、その負荷で筋肉を適度に損傷させます。 筋肉の繊維の一部は断裂を起こすため、身体は免疫反応として炎症を起こします。 本来、ストレスと炎症は身体にとって厄介なものですが、身体はそれらを利用して自らを改造する力に変えていきます。 トレーニングの世界では、このことを「超回復」と呼んでいます。 特定の筋肉にストレスを加えるだけでは筋肉の断裂はひどくなりますので、身体の故障を招いてしまします。 それを防ぐために必要なことが、「積極的な休息」と呼ばれる回復時間です。 ウエイトトレーニングの場合、特定の筋肉に負荷をかけた場合、48時間はその筋肉を休ませるようにします。 そうすることで超回復が起こり、断裂した筋繊維がより太くなって強靭になります。 運動は身体にとって、過剰なストレスであり、肉体に炎症をおこす「負の要素」を持っています。 そのため、自分の体力と身体能力に見合った運動の質と量を選択する必要があります。 これを誤るとホルミシスに失敗し、体調を大きく崩す原因となる危険性もあります。

長い月日を治療関係に携わっていますと、体力が乏しい方の中に、運動を頑張りすぎる方がおられます。

過剰に身体に負荷をかけすぎて、知らず知らずに疲労が蓄積し、それが元で体調不良が続いていることがあります。

また、それとは反対に、体力がしっかりしておられても、体力に自信を無くして身体を使うことをせず、錆びた刃のようになまくらになってしまうこともあります。

身体も使わずにいたら、錆びてしまうことがあるのです。

東洋医学の書である「呂氏春秋」の一節に

「流れる水が腐らず、回転する戸の枢(くるる)が虫に食われることがないのは、動いているからである」とあります。

人も同じで、動かなければ気が流れず、気が流れなければ気は鬱滞してしまいます。

この鬱滞が、頭部にあれば頭痛、耳にあれば難聴、目にあれば盲目となり、鼻にあれば鼻が通じなくなるという話です。

適度に身体を動かすことは、つらいことであっても大切であることの教えです。

最後にもう一つ大切なことがあります。

それは、負担をかけた後の休息です。

身体に負荷をかけて疲れたら、それを蓄積させないように上手に回復させる工夫を忘れないでほしいと思います。

体力の回復を確認しながら運動を継続してもらうことが、健康を損なわないためにも大切であると考えています。