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  • 大坂本町鍼灸 和鍼治療院

コロナウイルス6


国立感染症研究所による3月2日の資料にもとづいて、コロナウイルスの感染とその症状を見てみたいと思います。

まず、主な症状は、発熱(72%)、咳(47%)、重篤な肺炎(10%)、下痢(5%)、無症状(12%)ということです。

すでに2週間が経過した現在、この割合の変化があるのか気になるところです。

一方、感染経路は、飛沫感染と接触感染を主としていること、一部の感染者には強い感染能力を保持している可能性があることが指摘さえています。

3月17日、アメリカ疾病対策センターの研究グループが、エアロゾル感染の可能性を発表しました。

飛沫感染は、飛沫が水分を含んでいることで空気中に残りにくいのですが、エアロゾル感染は、水分を含まない飛沫核が空気中に浮遊し、風の力で遠くまで飛散することが問題です。

コロナウイルスは、エアロゾルの状態で3時間以上生存できます。

接触関節に関しては、銅の表面で4時間、ボール紙の表面で24時間を経過するとウイルスは消失を確認したそうです。

しかし、ステンレスの表面では48時間、プラスティックの表面では72時間を経過しても、ウイルスはかなり減少しつつも、わずかでも生存することを確認したことを発表しています。

これらの報告から、マスクの着用だけでは不十分ですので、手洗い、うがいを徹底することが大切だと思われます。

3月16日の時点でのクラスター(感染者集団)が10都道府県の15ヶ所で発生したと厚生労働省が発表しました。

臨床的な特徴として、潜伏期間の長さがあります。

WHOの2月23日付けでは、潜伏期間は1日から14日間となっています。

もっとも多かったのが5日間です。

潜伏期間を過ぎると、発熱や呼吸器症状、全身倦怠感などの感冒症状が1週間前後持続することが多いようです。

米俳優であるトム・ハンクスさんと妻のリタ・ウィルソンさんが新型コロナウイルスに感染したとの報告が13日に報告されました。

夫妻は、映画撮影の準備のためオーストラリアに滞在中、ウイルスに感染したことになります。

11日に、疲労感や身体の痛み、寒気、微熱などの症状が出たので検査を受けて、陽性と診断されたことをインスタグラムで明らかにしています。

このように罹患した本人による具体的な症状の報告は今までになかったので、非常に貴重な情報として受け止めました。

そして、その内容を知って思ったことは、コロナウイルスの初期症状は普通の感冒症状と変わらないということです。

普通の感冒症状の時に、すばやく回復に至ることが重要です。

コロナ感染後の症状の中でも、特に注目したのが「悪寒」です。

東洋医学の診断では、寒と熱の区別が重要で、それを間違うと人の生死に係わることになると厳重に戒めがあります。

発熱があって体温が高くなると熱を下げたくなりますが、悪寒があるときは身体を温めて対応することが基本です。

簡単に熱を下げることは、生命を危険にさらすことになることがあります。

コロナウイルスかどうかわからない段階で、自宅療養する場合の参考にして欲しいことがあります。

高熱が心配になる場合、足湯を試してみてはいかがでしょうか。

我家の場合、息子が幼少の頃、感冒で発熱し、体温が高すぎると思ったときは、足湯を試していました。

私が自宅に居る時は風邪の発熱でも治療できるのですが、仕事ですぐに治療できない時がありました。

そんな時、高熱がある息子を看病している妻からどうすれば良いのかと電話が入ります。

妻の発案でしたが、足湯を試してみるとかなりの効果がありました。

子供が小さい頃は、この足湯に助けられた想いです。

高熱があると、解熱剤を使わないといけないと思われる人が少なくありません。

発熱は病原体と戦うための防衛反応ですから安易に下げることは危険を伴います。

足湯が確実な対処療法ではありませんが、解熱剤を使うことは控えた方が良いと思います。

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