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  • 小島 秀輝

森と水


地球規模での温暖化と旱魃(かんばつ)の深刻さが増しています。 旱魃は地下水にも影響し、その土地の農業に多大な損失と食糧難をもたらします。

人類すべての食料不足が危惧されています。 また、地球温暖化の影響は生物の生態系にも甚大であり、多くの種に存亡の危険が迫っています。 さらに、不毛の砂漠地帯が増加の一途を辿っています

大陸の内部には砂漠が拡大し、忽然と湖が消えることすらあります。

南米のボリビアのボーボ湖は、東京23区の5倍の面積があったのですが、すでに消滅しました。

このように水の枯渇と自然破壊はかなり深刻です。 大陸の奥地に水を運ぶにはどうしたら良いのでしょうか。 海岸よりも高い位置にある内陸部に水を運ぶことは容易なことではありません。 山や川から水を引けば良いのですが、それとて山に雨が降ならければ陸地に水は存在できません。 陸地が水で潤うためには、定期的な雨量が必要です。

海面が太陽光によって温められ、それで生じた水蒸気が雲となり、風によって内陸に運ばれ、やがて雨が降ります。 海と山が近い日本では心配はいりませんが、この仕組みが働くのは、海岸から数百キロ程度の範囲に限られます。 雲は、雨が降ることで徐々に縮小し、最後に消えて無くなります。 大陸の内陸部へ深く入るほど乾燥し、海岸から600キロも離れると砂漠が出現します。 中央大陸やオーストラリア大陸をみれば、その傾向は明らかです。 しかし、南米のブラジルには広大なジャングルが広がり、多くの動植物が生命を育む環境が脈々と続いてきました。 砂漠化する場所とジャングルとなる場所の違いはどこにあるのでしょうか。


その答えは、森林の存在です。


「森の役割」へ続きます。

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