top of page

神経系

私たちの身体には、約60兆個の細胞があります。

ばらばらに存在する細胞を連結し、情報の伝達をしているのが神経系です。

その中でも私たちの恒常性に深く関係するのが、自律神経です。

 

自立神経には、交感神経と副交感神経の二つがあります。

アクセルのような役割の交感神経と、ブレーキのような役割の副交感神経の2種類によって、私たちの意識とは関係なく、機能の亢進と抑制をしています。

 

もしも身体のある組織が傷つき、長期間、炎症が生じた場合、筋肉が緊張し、抹消の血流が悪くなることがあります。

その際、傷ついた組織からは発痛物質や疲労物質が除去されにくくなり、交感神経が優位となることで、さらなる筋肉の緊張、血流の悪化がおこる悪循環を招くこともあります。

このように、炎症などのストレスを長期間受けることは、交感神経を刺激します。

 

一方、ストレスがあまりにもない生活を送りすぎると、副交感神経が優位となり、やる気がなくなったり、気持ちが沈みやすくやすくなったりといった精神状態になることもあります。

自立神経の特徴は、自分の意思ではコントロールできないところにあります。

交感神経は、運動の際に全力で動くときや、会議にプレゼンテーションをする際、または夫婦喧嘩をする際に働きます。

副交感神経は、リビングで音楽を聴いてくつろいでいる時や、お風呂のバスタブでゆったりとしている時に働きます。

このように、交感神経と副交感神経のバランスは、私たちの生命活動のすべてに関係しています。

 

交感神経の働きは、心臓の働きを活発にし、血管を収縮させ、血圧を上げます。

身の安全を守るための緊張状態を保ち、すぐに動けるように瞳孔を開かせます。

食べることや消化することに関係しないため、胃腸の働きは抑制されます。

副交感神経の働きは、心臓の働きを抑制し、血管を拡大させ、血圧を下げます。

心身共にリラックスするために、瞳孔は閉じます。

胃腸の働きは活発になり、消化と吸収に優れた状態になります。

交感神経と副交感神経はお互いが相反する方向に働くことで、私たちの生命活動のすべてをコントロールしています。

bottom of page