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塩と高血圧
「塩」は取り過ぎ❕❓
厚生労働省は、日本人は塩を取りすぎていると警鐘を鳴らし、一日の塩分摂取量を10グラム以下が理想としていました。
最近のガイドライン(日本人の食事摂取基準2015年)では、男性が8グラム、女性が7グラムと目標値が改定されました。
さらに日本高血圧学会における高血圧患者の減塩目標(高血圧治療ガイドライン2014)は、男女ともに6グラム未満となっています。
日本人には高血圧の人が多く、塩分の取りすぎが原因と言われ続けています。
「減塩無しでは、高血圧は防げない」という都市伝説が蔓延しています。
かつて塩は権力の象徴でした。
サラリーの語源はソルト(塩)にあります。
古代ローマ時代、兵士与えられた「塩」を意味するラテン語「サラリウム」に由来します。
「敵に塩を贈る」「手塩にかけて育てる」など、人々にとって塩は貴重であり、命に関わるほど大切なものでした。
古代日本の書、「古事記」には、塩土老翁(しおつちおきな)が製塩の創始者として記されており、各地の神社に祭られています。
古くから信仰の対象であり、日本人の魂(ソウル)でもあったわけです。
それがいつの頃からか、健康を害する食材へと地位を下げてしまいました。
塩が悪者扱いされる理由は、もともと我々が塩をおいしく感じることにあります。
求めなければ取りすぎることはなく、減塩する必要などありません。
塩味のない食の世界を想像できる人がいるでしょうか。
食材の味を引き出す調味料の代表は、「塩」以外に考えられません。
減塩すべきか、おいしく食事をすることを選ぶか、誰もが悩む「塩加減」を考えてみます。
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