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腰痛と骨盤矯正

和鍼治療院の症例

脊柱管狭窄症の症例

東洋医学による腰痛治療

70代女性 Sさん

 

昭和40年代、腰痛がひどく、総合病院で診察を受けると、脊椎の変形があり、手術が必要であると診断される。
医師の説明によると、手術の内容は、腹部からメスを入れて、内臓を取りだしてから背骨を削るとのことで、恐ろしくなる。
手術の成功率が半分ぐらいとのことで、回復する見込みが低いことから手術をあきらめる。
その後、ホテルでの勤務することになり、20年近く布団の出し入れを業務として行う。
腰痛を我慢しながら働き、コルセットを使用してなんとか痛みを軽減していた。
ホテルでの勤務中に、足の裏に痺れがでるようになり、足の踏ん張りがきかなくなり、布団を上げることが困難になる。
足の親指にチアノーゼがでるようになり、指が冷たく感じ、さらに手で触っても感覚がなくなる。


整形外科にて、腰部ヘルニアと脊柱管狭窄症を併発していると診断され、治療を始める。
消炎鎮痛剤(湿布)と、オパルモン(血流を改善する薬)や痛み止めの薬を服用するも症状は改善せず。
病院での罨法療法もまったく効果がなかった。


徐々に状態は悪化し、痺れと痛みで仕事を続けることができなくなる。
その頃に引っ越しをして、さらに腰痛を悪化させてしまい、家から出ることができなくなる。
腰痛、足の裏の痺れ、足の指先の感覚麻痺と冷感に悩む日々を送る。

 

ご近所の方の紹介で、和鍼治療院の鍼灸治療に望みをかけてみることにされました。

腰痛のため外出が困難なため、往診での治療を選択。

初診時、背中は腰の少し上のところからほぼ90度近く屈曲した状態で、全く伸展することができず、膝の変形もあり、家の中を歩くのも大変な状態でした。

一歩一歩足を出すのがやっとで、診察ができる状態になるまで数分かかるほどでした。

治療を始めた頃は、ぎっくり腰を繰り返すことが多く、腰痛の軽減と姿勢の矯正に苦慮しました。

 

治療を始めて一年ほどで、急性の腰痛が全くなくなる。

慢性的にある腰部の痛みも少しづつ改善し、家事をすることに苦痛をあまり感じなくなる。

このように腰痛は徐々に軽減するも、足の裏の痺れと知覚麻痺は,改善したり、再発したりを繰り返す。

二年が過ぎるころには、腰部の痛みをほとんど感じないところまで改善し、足の痺れも痺れる範囲が縮小しはじめて、知覚麻痺が軽減する。

三年目には、外出して散歩をすることができるようになり、リハビリとして散歩が日課になる。

500メートルほど歩くと一休みする必要があるが、少しの休憩で歩けるようになり、20分ほどの歩行であれば腰痛は感じない。

指先の痺れの範囲もさらに小さくなり、冷える感じはほぼ消失する。

知覚麻痺は、指先だけになり、足の裏で踏ん張ることができるようになる。

 

Sさんの場合、腰痛の改善にも大変苦労しました。

最初の半年は、急性の腰痛を頻繁に繰り返し、治療前に動けないこともよくありました。

治療を続けるうちに、骨盤と背骨の歪みが少し矯正することができ、腰痛を起こしにくい状態まで改善することができました。

それからは慢性的に感じている腰部の痛みも軽減しはじめて、歩く際にも痛みが出なくなっていきました。

ところが一方で、狭窄症の改善には時間がかかりました。

それでも西洋医学では全く対応できなかった痛みや痺れを徐々に軽減することができました。

知覚麻痺を伴う場合でも、少しずつ感覚を取り戻すことができて、歩行時に踏ん張ることができるようになり、歩くことに安心感が出てきます。

外出して歩くことが全くできなかったSさんですが、20分ほど散歩を腰痛なしで楽しめるほどに回復してもらえました。

QOL(生活の質)の向上によって、家事をすることの苦痛がかなり軽減し、大変喜んでもらえています。

 

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