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血圧について

健康と病

血圧のしくみ

 

血圧とは、血管というチューブの壁をその中を流れている血液が押しつける圧力のことです。
水道管を流れる水や電線を流れる電気も圧力があり、水圧や電力が低下すると断水や停電の被害を受けます。
ある目的を達成するためには、それぞれに適した圧力が必要です。
血液の役割には、栄養分や酸素を身体全体の細胞へと送ることがあります。
血圧のおかげで、身体の末端まで血液を供給できるのです。
血圧の高さは、血液の量、血管の太さ、心臓の収縮力の三要素できまります。
血液の量が増えたり、血管が細くなったり、心臓の収縮が強くなると、血圧は上がります。
一方で、出血などで血液量が減少したり、血管が広がったり、心臓の収縮が弱まると血圧は低下します。

 

変動する血圧

 

私たちの身体は、恒常性(ホメオタシス)によって管理されていて、環境や身体状況の変化に応じて最適な状態に保たれる働きがあります。
例えば、全力疾走や頭脳をフル回転して使うときに、私たちの身体には、過剰なストレスがかかります。
その際、その目的を達成するために、限りある血液を巧妙に配分して、もっとも必要な組織に送り込みます。
筋肉や脳に血液が必要な場合、皮膚や腸への血液を減らして、その余りを回します。
急な変化にも対応できるように、血圧のコントロールは実に迅速です。
気管支を広げて酸素を大量に取り入れ、グリコーゲンをブドウ糖に換え、心臓の拍動を増やし、収縮力を強めて血圧を上げます。
これら多様で複雑な役割を一手に引き受けて行うのが、アドレナリンと呼ばれるホルモンです。
何らかの理由があるため一時的に上がっている血圧を、単に高いからという理由で下げるのはとても危険なことです。

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