和鍼治療院の症例
関節リウマチ
30代 女性 Kさん
職場の健康診断で、膠原病の疑いがあると指摘される。
再検査の結果、シューグレン症候群と診断。
ドライマウスやドライアイの傾向があり、背中の筋肉の緊張がきつい。
診断後からしばらくして、手の指先が腫れるようになり、骨格の変形が始まる。
指を曲げることがしにくくなり、徐々に両手首が腫れるようになり、曲げることも反らすこともまったくできなくなる。
手で身体を支えることができず、身体全体が強ばるようになる。
初めの頃、リウマチの専門科にて、検査と、薬による治療を試みたが、まったく効果がでなかった。
そのため、鍼灸治療を週2回のペースで専念することにする。
手の変形と手首の稼動制限という機能障害まで病は進行したが、それ以外は、リウマチによる急激な進行を食い止めることに成功。
急性期の炎症反応を最小限に抑えることに成功。
一年後には手首の腫れと赤みが少しずつ改善し、屈曲と伸展ができるようになる。
さらに一年後には手をついて身体を支えることができるようになる。
その後、仕事を再開できるまで回復。
仕事に復帰後、疲労が原因で、しばらく首が固まって動かせないことも経験したが、無事に回復することができ、その後再発することはなく、安心して順調に仕事ができるようになる。
指圧で調整することからはじめたKさんでしたが、シューグレン症候群を発症してからは、完全に鍼灸治療に切り替えていただきました。
リウマチ発症後、急性期の激しい炎症反応を抑制し、関節の変形を食い止めることが最大の目標として治療いたしました。
手首の著しい腫れがなかなか治めることができなかったのですが、一年かけてほとんど正常と思われるところまで回復してもらうことに成功。
血液検査でも炎症反応の数値が低下していることを確認できました。
幸いにして、関節の変形が、手の指の二本、それもわずかな程度に止めることができたことも治療の成果だと思います。