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医学と陰陽論

自然死

万物の姿は一様ではありません。

それは、病であっても同じことが言えます。

例えば、腰痛や肩こりといった身近でポピュラーな症状であっても、病の原因や有り様は一様ではありません。

現代医学では、腰痛は腰部の筋肉疲労、肩こりは肩の筋肉疲労といったように解釈するところがあります。

そのため、湿布薬、電気治療、ホットパック、遠赤外線などの治療方法を選択することになります。

それらは、局所の炎症を抑制する目的であったり、血行を改善したり、筋肉を緩めることが目的だったりすることからも明白です。

これらの治療法を続けても良くならない人が多いのは、「病を一様に解釈する」ところにも理由があるように感じます。

 

古代中国で東洋医学が誕生したのは紀元前のことですから、今から2千年以上も昔のことになります。

現代科学の恩恵を受けることができなかった時代ですから、現代医学のようにレントゲンやMRI、CTなどの機械を使用して、目に見えないものを目に見えるようにしてから診断し、治療を選択することはできませんでした。

病を治療するためには、何とかして病を把握する必要があります。

そのために用いられたのが、森羅万象をまとめて解釈するための原理である「陰陽論」でした。

 

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