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夏の終り
夏は冬に憧れて、冬は夏に帰りたい ♫
あの頃のこと今ではすてきに見える ♫
1978年のオフコースの名曲、「夏の終り」の冒頭です。
私の大好きな曲の一つですが、季節の移り変わりと恋の移ろいを対比して、男女のせつない恋心がしみじみと伝わってまいります。
「夏は冬に憧れて、冬は夏に帰りたい ♫」
陰と陽の対比を上手に用いて、恋心を見事に表現しているように思います。
陰陽論は、陰と陽の「対立」という二元論に目が向けられがちです。
ところが、陰が陽を生じ、陽が陰を生じるというお互いに生み出しあい、そして助け合うことで、大いなる調和に至るという考え方もあります。
それゆえに、陰陽論は「一元論」と呼ばれます。
これは、西洋の二元論と大きく異なる点です。
しかも、すべてのものは「固定的」ではなく、移り変わりながら「循環」するという考え方があります。
「あの頃のこと今ではすてきに見える ♫」
恋心も移ろい、変化するものであり、最後には失恋を迎えることもあります。
「でもあなたが私を愛したように ♫
だれかをあなたが愛しているとしたら ♫
あゝ時はさらさら流れているよ ♫」
恋心は、切なく感じますが、循環するものなんですね。
このように陰陽論における循環の理論は、森羅万象の移り変わりを的確に表現することにあります。
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