処暑
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暑さの中に秋の気配を感じる頃
8月23日、二十四節気の「処暑」を迎えました。
「処暑」とは、文字通りには「暑さが処(お)さまる頃」という意味です。夏至を過ぎ、少しずつ日が短くなり、季節は確実に秋へ向かっています。
とはいえ、今年の夏は「処暑」と呼ぶには、あまりにも暑い。
残暑が厳しく、強い日照りが続いている地域がある一方で、別の地域では記録的な大雨や豪雨によって、大きな災害が起こっています。
同じ日本の中でも、「乾き」と「水」が極端に分かれている。
このような自然環境の変化は、私たちの身体にも少なからず影響を与えます。
お盆を過ぎて、身体の疲れが表に出る
お盆休みが終わり、日常生活に戻った頃から、
「身体が重い」「朝から疲れている」「眠っても疲れが取れない」「胃腸の調子が悪い」「腰や肩が急に痛くなった」
そんな声が増えてきます。
夏の間、暑さに耐えながら仕事を続け、あるいは旅行や帰省などで普段とは違う生活を送り、知らず知らずのうちに身体へ負担をかけていたのかもしれません。
さらに、暑さによる睡眠不足、冷房による冷え、冷たい飲食物、食欲の低下などが重なると、身体を支える力そのものが弱ってしまいます。
そして、身体に余裕がなくなったときに、以前から抱えていた症状が顔を出すことがあります。
「持病が悪化したように感じる」というのも、この時期に注意したい変化の一つです。
東洋医学では「季節の変化」も身体の一部
東洋医学では、人間を自然から切り離して考えません。
暑ければ身体は汗をかき、体温を調節します。湿度が高ければ身体の水分代謝にも影響します。日照時間が変われば、睡眠や活動のリズムも変化していきます。
つまり私たちの身体は、常に外界と関わりながら生命を営んでいるのです。
処暑は、まさにその変化を感じる時期。
まだ暑さは残っているけれど、自然界では少しずつ秋へ向かっている。
この「まだ夏なのに、身体は秋へ向かい始めている」という季節のずれが、疲労を感じやすくする一因とも考えられます。
だからこそ、この時期は「夏の疲れを取る」だけではなく、秋を迎える身体へ切り替えていくことが大切です。
処暑の養生――頑張るより、整える
まず大切なのは、睡眠です。
暑さで寝苦しい日が続いても、できるだけ就寝と起床の時間を大きく乱さないようにしましょう。
冷房を我慢する必要もありません。ただし、身体を冷やしすぎないこと。特にお腹や腰が冷えていると感じる方は、冷たい飲み物や食べ物を少し控えてみるのも一つです。
食事も、無理に栄養を詰め込む必要はありません。
消化しやすく、温かいものを中心に、食べられる量をきちんと食べる。
そして、疲れているときほど「何かをしなければ」と頑張りすぎないこと。
身体には、自らバランスを取り戻そうとする力があります。
養生とは、その力を邪魔しない環境をつくることでもあります。
鍼灸は「治す」だけではなく、身体の変化を見つめる
この時期、症状が強くなってから治療を受けるのではなく、
「なんとなく身体がおかしい」「いつもの自分と違う」「疲れが抜けなくなってきた」
という段階で身体を見てもらうことも大切です。
東洋医学では、痛い場所だけを見るのではなく、顔色、声、睡眠、食欲、便通、冷え、脈など、身体全体の状態を確認しながら、その人の現在のバランスを考えていきます。
症状だけを追いかけるのではなく、
なぜ今、この症状が現れているのか。
そこを一緒に探していくのが鍼灸治療です。
処暑は、夏の終わりであると同時に、秋の始まりでもあります。
季節が変わるように、身体も変わります。
「まだ大丈夫」と無理を重ねるのではなく、少し立ち止まって、自分の身体に目を向けてみてください。
お盆明けから疲れが抜けない方、持病や慢性的な症状に変化を感じている方は、一度身体全体の状態を確認してみることをおすすめします。
和鍼治療院では、症状だけを見るのではなく、四診を通して身体全体の状態を確認し、その時々の身体に合わせた鍼灸治療を行っています。
季節の変わり目を、無理なく乗り越えるために。
処暑の今こそ、身体を整えるタイミングです。




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