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健康と病気の関係

和鍼の未病治

「これ一つで十分」ということをよく耳にします。
病は骨盤の歪みを整えれば治るとか、炭水化物を止めれば良いとか、
これらの健康法の例を上げると枚挙に暇がありません。
特に民間療法には、これ一つで大丈夫というようなものが目立つので、気をつけた方が良さそうです。
世の中というものは、そもそもがそんなに簡単な理屈では成り立っていません。

多種多様な要素が入り組んで複雑な因果関係を織り成しているからです。
当然のことですが、私たち人間も複雑にできているのです。
さらに人類の文明がいかに進化したと言えども、世の中のどれほどのことを理解きていると言えるでしょう。

経済の予想、政治の行方、地震などの自然災害など確実に当たることはありません。
医学、栄養学、生理学、心理学など健康に関することに限らず、学問や理論においても未知の領域が広大無辺にあります。
世の中のことは、なに一つ確実にわかっていないのではないでしょうか。
世の中のことが不確実であることと、我々自身が複雑な要素をいくつも抱えていることを考慮すれば、せめて二つの立場からものごとを考えて見た方が良さそうです。
東洋哲学には「中道」という考え方があります。
それは、左右の中間、つまり左右の距離の半分ということではなく、両者の考え方を折衷することでもありません。
左右にぶれながらも、最終的には針路は一定という進み方のことです。
つまり「スイングする行き方」です。
健康法には、世の中を見わたせばいろんなものがたくさんあり、判断に迷うばかりです。
そのもの自体に良し悪しがあり、それを用いる側の体質に合う合わないもあります。
それゆえに、健康になる方法を見つけるのは、個人の努力と責任によるところが大なのです。

「健康問答」の冒頭、『健康法は「これ一つ」ではダメ』と五木寛之さんが自論を展開されています。

少しアレンジをして紹介させていただきました。

 

人の身体は十人十色ですし、その日の体調もいつもと同じとは限りません。

機械とは異なる私たちの健康は、心や体の関連性を考慮する必要があります。

さらに1998年のWHO会議で話題になったことですが、WHO憲章に「魂」と「健康」の関連性を考慮することが議題にあがりました。

憲章を変更する決定には至らなかったのですが、心、体、魂という三つの要素から健康を考える時代が到来していることを実感します。

「健康」や「病」について、もう一度考えてみませんか。

 

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