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「病」の考え方 (前編)


東洋医学と西洋医学では、医療の考え方や治療方法に大きな違いがあります。 一概にどちらが良い・悪いというのではなく、体の状態や状況に応じて、東洋でも西洋でも適切な治療を受けることが大切です。 二つの医学について、その違いを比べてみたいと思います。

西洋医学は、攻撃型の医療です。 そのため、体力のない方は病気は良くなったとしても、薬の副作用のために体力がなくなり、本来の元気な状態へと回復が難しくなります。 それ以外に、病巣は切除できたにも関わらず、身体全体のバランスが崩れてしまい、人間としての生活が難しくなるケースなどもあります。 西洋医学には、病原体に勝っても、病からの回復し、元の健康な状態に戻れないケースがあるのです。 東洋医学は、自然界に生活している人そのものを中心に考えます。 人は生まれながらに「病」の器ではありません。 その証拠に、傷ついたり、体調を崩したりしても、ホメオスタシスの働きによって、回復することができるようになっています。 「病」を最終的に治しているのは、自然治癒力なのです。 そのため病気に罹患した時に病気だけを見るのではなく、病で苦しむ人全体を診ることが重要です。

しかも、生活環境や生活スタイル、心の状態など十人十色ですので、お一人お一人の状態を把握することが大切です。 身体の状態を把握することは簡単ではありませんが、問診や体表観察などの技術を使うことで緻密に身体を分析し、治療方針に正確さを求めるのが東洋医学であると言えます。

西洋医学と東洋医学の病への考え方の違いは、治療方法にも影響します。 古代ギリシャの時代、アスクレピオス派の医師とヒュギエイア派のヒーラーに分かれていたことは非常に興味深いところです。 アスクレピオス派は、病の撲滅に関心があり、その考え方は、後の西洋医学の治療法に受け継がれていきました。 ヒュギエイア派は、人の治癒力に着目し、自然の植物などから作ったくすりを使って、治癒力を高めて病を治すことを心掛けたのです。 この考え方は、東洋医学の治療理念と同じところがあり、時間と空間を超えて通じるところがあることが分かります。 現代医学の西洋医学では、治癒力を高めることよりも、病原体を駆逐することの方に関心が集まるようになっています。 この医療に対する考え方の違いは、治療の目的や治療内容にも大きな違いとなって現れます。