勝負めし 銀盤のフェアリー⑤ ファイナル
話をMちゃんに戻しますと、初診時の問診表に、食欲がない、良く下痢になる、乗り物酔いする、腹が痛いなどの項目に時々起こるという印が付いていたことから、太陰病の状態にまで邪気が入り込んだ可能性が見えてきました。 夏ごろに練習場が変わり、寒さの厳しい環境での練習が増えたことで、邪気が表から裏に入り、11月ごろに太陰病を発症したことが想像できます。 秋ごろまでは軽い太陽病を繰り返す程度で、寒気を感じて軽い蕁麻疹も何度か発症していたようです。 おそらく小学4年生のMちゃんは、銀盤の寒さに抵抗できるだけの生命力が不足していると思われます。 これから成長期に入って身体が大きくなることが、寒さへの抵抗力向上になると説明しました。 2診目までの治療は、漢方でいうところの理中湯の施術を行いました。 太陰の臓である「脾」の調整をしたことで、邪気が裏から表へと追い出され、表である太陽病へと伝経したことが推察できます。 原因不明だったストレスは、外邪である寒が表を侵し、衛気が皮膚に集まり気が滞るために生じたもと推察できます。 3診目の主訴が「蕁麻疹」になったことで、Mちゃ