鍛練とホルミシス (丁)
ホルミシスは、ホメオスタシスのように身体を健康な通常の状態に戻すことではなく、より良い状態へと高めることを意味します。
ボディビルダーがウエイトトレーニングで鍛えることをみてみると、特定の筋肉にストレスを加えていき、その負荷で筋肉を適度に損傷させます。
筋肉の繊維の一部は断裂を起こすため、身体は免疫反応として炎症を起こします。
本来、ストレスと炎症は身体にとって厄介なものですが、身体はそれらを利用して自らを改造する力に変えていきます。
トレーニングの世界では、このことを「超回復」と呼んでいます。
特定の筋肉にストレスを加えるだけでは筋肉の断裂はひどくなりますので、身体の故障を招いてしまします。
それを防ぐために必要なことが、「積極的な休息」と呼ばれる回復時間です。
ウエイトトレーニングの場合、特定の筋肉に負荷をかけた場合、48時間はその筋肉を休ませるようにします。
そうすることで超回復が起こり、断裂した筋繊維がより太くなって強靭になります。
運動は身体にとって、過剰なストレスであり、肉体に炎症をおこす「負の要素」を持っています