「旧暦」の話
「十干十二支」をご存知でしょうか。 中国の殷の時代、つまり紀元前17世紀〜11世紀の頃の王朝で使われた日付を記述する法則、つまりは「農暦」です。 暦を使うことは、農業にとってとても有益でした。 風の向きや雨量の予測、寒波の訪れなど過去のデータを暦と照らし合わせることで、種植えの時期や収穫、災害予防に役立ててきました。 現在使われている暦は「太陽暦(グレゴリオ暦)」であり、それより以前の暦が「太陰太陽暦」、つまり「十干十二支」を用いた「旧暦」です。 日本で正式に導入されたのは、推古天皇の時代です。 中国に2千年ほど遅れて大陸から伝わり、604年の1月1日から旧暦を使い始めたと記されています。 ちなみに「旧暦」の考え方は、東洋医学に用いられる「陰陽五行説」よりもずっと古い時代に起源があります。 そのことは、自然哲学が農業と暦との関係から始まったことをうかがわす内容であり、そこから得た知識は、哲学、医学へと広がっていったということも予感できます。 「十干十二支」は、十干と十二支の二つの組み合わせから成り、60通りで一旬する仕組みです。 「十干」は、「甲