鍛練とホルミシス (甲)
「健全なる精神は、健全なる肉体に宿る」という言葉を耳にすることがあります。 強い体力が「行動力を決める」ところがあります。
身体を鍛えることは、心身共に良い影響を与えることになります。
しかしその一方で、身体を鍛えることには「苦痛」が伴います。 それは、リハビリなどの軽めのトレーニングでさえも同じことが言えます。
「no pain no gain」とスポーツでは呼ばれたりしますが、運動やトレーニングの習慣が続かない方の理由はこの苦痛にあるのかもしれません。
一般的に嫌がられるトレーニングの苦痛は「筋肉痛」ですが、これにはとても重要な意味があります。
「筋肉痛」によって生じるものは、肉体の「炎症」です。
炎症そのものは、実は人体にとって有害な一面があります。 炎症反応が起こる際に、オータコイド類と呼ばれる化学伝達物質が生産されます。 ちなみにオータコイドには、ギリシャ語で「自分自身を調節する物質」という意味があります。 オータコイド類には、セロトニン・ヒスタミン・ブラジキニン・プロスタグランジンなどが含まれていて、局所で生産されて、局