top of page
  • 大阪本町鍼灸 和鍼 小島秀輝

コロナウイルス5


新型コロナウイルスが危険視されている理由が、感染力の強さなのか、罹患後の症状の悪化なのか、どちらも問題視されている中で、対応が後手のような感じがします。

明確な治療法が西洋医学にはないこともそれに拍車をかけています。

コロナウイルスには6種類あり、その中でも4種類は一般的な風邪の範疇に位置づけられていて、感染する人は70億人ということです。

つまり地球上の人が罹患するだけの感染力があるということですから、感染力の強さを問題視する意味がどれだけあるのでしょうか。

ならば、罹患後、高齢者や慢性疾患を持つ人が肺炎になりやすいことが問題なのでしょうか。

「呼吸器症候群」と呼ばれているSARSやMARSのようなコロナウイルスも、新型コロナウイルスと同様に重篤化しやすことから「二類感染症」として、他の4種と異なる扱いとなっています。

呼吸器症候群という分類からも肺炎を起こしやすいことが想像できます。

タイプは異なりますが、インフルエンザの場合も高齢者が肺炎になりやすいと思われています。

これに関しては、国立公衆衛生院(現・国立保健医療科学院)疫学部感染室長を務めた母里啓子(もりひろこ)さんの書籍を参考にしてみます。

彼女の話では、インフルエンザに罹患する、しないにかかわらず、冬の時期肺炎で亡くなる人は少なくないとのことです。

怖いのは、インフルエンザではなく、肺炎であるということです。

肺炎はインフルエンザにかからなくても、年齢が高くなればそれだけで可能性が高くなります。

脳梗塞などの後遺障害で麻痺が残り、嚥下障害になることがあります。

この場合、インフルエンザなどの風邪にかかると、痰が増加しやすくなるため、誤飲性の肺炎を起こす頻度が高まります。

このように彼女の説明を参考にすると、新型コロナウイルスに罹患して起こっていることはそれほど特別のことはないように思えるのですが。

そして慢性疾患の中には、このような誤飲性肺炎のようなケースも含まれているのではないでしょうか。

彼女のご主人も医師ですが、お二人とも70歳を超える高齢者にもかかわらず、インフルエンザに罹患した際は、ひたすら寝ていただけということです。

そんな母里さんのアドバイスとして、インフルエンザに罹患した時の過ごし方は、高齢者だからといって特別に考える必要はないということです。

無理をせずに休養をとり、水分補給を怠らないこと。

高熱が出て辛いときは、氷枕などでおデコをひやすこと。

さらに部屋の空気が乾燥しないように気をつけ、マスクで口や喉の乾燥を防ぎます。

食欲がないときは無理に食べる必要はなく、数日程度なら食べなくても大丈夫。

母里さんのアドバイスはあくまでもインフルエンザに罹患した際のものですので、新型コロナウイルスに当てはまるかどうかはわかりません。

しかし、肺炎という病気が必ずしも特定のウイルスによって引き起こされている訳ではないこと、高齢者だからといって必ずしも重篤化するものではないということも参考にできるのではないでしょうか。

薬がなければ病気を治すことができないという発想そのものを考え直してみる必要はないでしょうか。

bottom of page