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猛暑


新暦で、およそ7月22日から8月6日までを「大暑」と呼びます。

次の節気が「立秋」となりますが、今年は8月7日で、その前の18日間が「夏の土用入り」となります。

2018年は、7月20日に「土用入り」しました。

日本では暑い盛りとなるため、土用の「丑の日」に、夏バテ予防として、精のつくものを食べる習慣が広がりました。

有名なところでは「土用うなぎ」ですが、土用しじみ、土用餅、土用卵などもあります。

ちなみに、今年の土用の丑の日は、7月20日が癸丑、8月1日が乙丑となっています。

和心治療院のブログで、「三伏の訓え」をご紹介しました。

お隣の韓国では、夏至(6月21日)から数えて3番目と4番目と5番目の「庚の日」を「初伏」、「中伏」、「末伏」とし、あわせて「三伏」として特別な日としています。

今年は7月17日が初伏で庚戌、27日が中伏で庚申、8月6日が末伏で庚午です。

「庚」とは「金の兄」であり、五行の法則では「火」によって克される関係です。

このことを「火克金」と呼んでいます。

「火」とは、陽気のことで、夏の時期は「暑気」の影響を受けて、一年でもっとも盛んになります。

金属は地球上ではもっとも強度があり、木を切断することや、骨組みを支える役割に適しています。

しかし、熱を加えるとその強度は弱まり、加工して曲げることや変形することも出来ます。

つまり、金属は熱には脆いということです。

このことが「火が金を克す」ということなのです。

「火克金」の関係そのものは、自然界の法則の一つであり、それ自体が良いとか悪いとかという問題にはなりません。

物事にはアクセルとブレーキの役割があり、火が金を抑制することで、金が暴走することを制御している役割もあるからです。

しかし、その一方で、火の力が強くなりすぎたり、金の力が衰えたりした場合、この制御関係に行き過ぎが生じることになります。

例えば、今年の猛暑のように陽気が強すぎると、金は溶けてしまうほどの影響を受けることになります。

人体に影響が及んだ場合、ほてりやのぼせ、高熱、多汗、煩燥などの熱症状が生じ、病を引き起こす原因となります。

「火克金」が人体への悪影響となるのは、まさにこのような症状がでるほど暑いときのことになります。

それを暦で予想しているのが、「三伏」ということになると思います。

韓国では、三伏にあたる日を新しいことを始めてはいけない日としていて、「不吉な日」としています。

猛暑の日に、新しいことを始める気になることはまずないので、納得もできます。

食事では、保養に努めることを薦めていて、日本の「土用の丑の日」と考え方は同じです。

少し違いがあるところは、最も暑い日となる時に、わざわざ熱いモノを食べるところです。

その食品は、有名な「参鶏湯」です。

参鶏湯は、高麗人参やナツメ、栗などを入れて、鶏肉をもち米と一緒に煮込みます。

滋養強壮の効果が期待されるので、夏バテ時の疲労回復としてよく食べられています。

三伏の期間は、連日が猛暑となることもあり、冷蔵庫が普及した現代では、日常的に胃を冷やしすぎる傾向があります。

今年の場合、瀬戸内海沿岸に災害をもたらした豪雨(7月5日から8日)の後、体温を超えるような猛暑が連日のように続いています。

治療の現場では、大暑を迎える前後から、胃の調整をしなければいけない患者さんが増加傾向となっています。

普段、冷たいものを飲まない人でも、この暑さの影響から、ついつい氷入りの水やお茶に手がでるようです。

注目すべきは、普段は常温のものを飲まれている人ほど、冷たいものを飲んで胃に悪影響が出ているところです。

症状としては、軽い腰痛や肩こり程度で、中には膝や股関節にも影響が出ている人もいます。

中には重度の人もいて、フルーツのスムージーを飲んでから食欲が減退し、めまいがひどくなって、二週間ほど寝込んでしまうほどです。

高齢者でしたので、このまま老衰になるのではないかと心配したほどでしたが、順調に回復されて、今週になってようやく元気を取り戻すことができ、めまいが消失しました。

このように、冷たいものを胃に入れる危険性と影響は、人によって多種多様です。

それでも重要な点は、暑さの影響が「熱」として出るだけでなく、その対応として冷飲したために、「寒」の病として症状が出ることです。

三伏の日に熱いスープを食すことは、ある意味、理にかなった養生であることがここからも分かってもらえると思います。

まだまだ暑気は続きますので、くれぐれも体調管理には気を配って欲しいと思います。