鬼の霍乱 肆 痢病(りびょう)晩年、糖尿病を患った藤原道長ですが、紫式部の「源氏物語」の主人公、光源氏のモデルとも言われることから、青年時代は健康な美丈夫だったと思われます。 栄華を極めた道長の生涯で患った病を見ることで、平安時代の病の特徴がうかがえます。...
鬼の霍乱 参 道長の最後道長は50代になったころからたびたび激昂するようになります。 糖尿病は、口渇、頻尿、るい痩、脱力感といった身体症状だけでなく、不機嫌、怒りっぽさ、抑うつなどの精神面の異常をおこすことが知られています。 晩年の道長の挙動には、糖尿病による躁鬱病が関係している可能性もあります。...